自由ってなんだ？自由になったと思ったら案外そうでもなかった件

　あなたにとっての自由の象徴として、憧れる人やキャラクターなどはいますか？僕にとってそれは、『冒険者たち』のガンバだったり、ブラックジャック先生だったり、スナフキンだったりしました。

　彼らに憧れ続けて二十数年間、ようやく彼らと同じように自由になれる時がやってきました。学生の間就職活動から逃げ続けた僕は、大学を卒業して、一応何をしてもしなくても良いという環境に身を置くことができたのです。（コロナが流行し始めた頃だったので、本当に何でもできるという状況ではありませんでしたが）

　さて、念願かなったわけですが、僕の心はざわついていました。なにか不安だ…満たされない！

　大学を卒業してから、何とも言えないフワフワとした不安に悩まされました。こんなの全然自由じゃない！そうです。振り返ってみれば今までの僕は、学校とそこで課される試験勉強やレポートなどによって、制限されながらも守られていたのです。これらと向き合うだけで、ある種の生活の軸は保障されていました。

　しかしこれらが無くなったことで、僕はいきなり外に放り出された家猫みたいな状態になりました。今までの自分は、いろんな環境によって良くも悪くも守られていたことに、このとき初めて気付かされたのです。

　僕の自由を求める日々は、ここからようやく始まりました。

　そんな僕でも、就職した友達からは、お前みたいに気楽に生きたいよと半ば馬鹿にされながら言われることもあります。外から見える僕は、それなりに求めていた生き方ができているようです。しかし心の中は未だもやもやとした不安で覆われていて、自由からは程遠い状態です。

　おそらく、このブログを読んでいるみなさんの中にも、学校を卒業したり辞めたり、会社を辞めたりして自由になりたい！と思っている方がいるかと思います。僕自身の体験から言えることとしては、学校や会社を辞めたからといって自由にはなれません。辞めることで精神的、肉体的に休まるということはあるでしょうが、環境が変わったからといって自由になれるとは限りません。

　自由になれるかどうかは、環境ではなくあなたの心の問題です。あなたが自分の心の中で、「自由だ！」と思えた瞬間、きっとあなたは自由になれます。

　では実際のところ、僕の憧れたガンバやスナフキンのような自由上級者にはどうすればなれるのでしょうか？月並みに言えば、彼らは意志や目的のようなものを強く持って生きているように感じます。おそらく、自由の最終到達点は実際こういったところにあるのでしょう。彼らは物語の中の存在なので、答えはありません。

　そしてひょっとすれば、可能性としてはこういったことも考えられます。僕が友人たちの思うほど自由になれていなかったのと同様に、彼らも実は、心の中は自由ではなかったのかもしれない…

　僕の自由を求める日々は、まだ始まったばかりです。